丸紅、Azuri社に出資参画!アフリカ未電化地域におけるソーラーホームシステム販売事業に参入!
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丸紅は、2019年5月23日、アフリカの未電化地域にてソーラーホームシステム販売事業を手掛ける英国のAzuri社との間で、出資参画に関わる投資契約書を調印しました。丸紅は2018年にタンザニアの未電化地域にて地域密着型電源事業を行うWASSHA社に出資するなど、 アフリカのオフグリッド市場への事業参画を積極的に行っています。
アフリカの未電化地域が抱える課題!
世界には日常的に電力を利用できない人々が約11億人いると言われています。そのうちおよそ半分の6億人がサブサハラ以南アフリカに暮らしており、アフリカは特に深刻な状況に置かれています。WASSHA社が事業展開しているタンザニアの地方部の電化率は4%に満たず、サブサハラ・アフリカ平均の17%を大きく下回っているのが現状です。
現在、電力にアクセスできない地域(未電化地域)に暮らしいてる人々の多くは毎日20~40円を払って灯油などを購入しています。物流網の未発達により、地方部では灯油価格は高く、灯油ランプの使用はBOP層(年間所得が購買力平価ベースで3,000ドル以下の開発途上国の低所得階層)の家計にとって負担となっています。
丸紅、Azuri社に出資参画へ!
丸紅は、2019年5月23日、アフリカの未電化地域にてソーラーホームシステム販売事業(SHS事業)を手掛ける、英国のAzuri Technologies Ltd社との間で、出資参画に関わる投資契約書を調印しました。丸紅は、今回の出資参画を通じてAzuri社の筆頭株主になる予定です。
Azuri社が手掛けるSHS事業では、モバイルペイメントを活用した Pay-as-You-Go 方式(前払い方式)による割賦販売を活用し、未電化地域の一般住宅に太陽光パネル、蓄電池、LED ライト、ラジオ、テレビ及び約60チャンネルの衛星放送視聴権一式をSHSキットとして提供しています。
未電化地域に明かりを灯し、夜間の仕事や勉強等、様々な活動の時間を創出するだけでなく、テレビやラジオを通じて世界の情報へのアクセスも提供しています。
さらに、Azuri社が提供するSHSキットは、各顧客の電力使用パターンを機械学習し、天候や蓄電残量に応じて自動でライトやテレビの輝度を調整し、バッテリー切れによる停電を回避することができます。このHomeSmart(TM)と呼ばれる技術を独自開発し保有していることが、Azuri社の強みの一つです。
丸紅、未電解地域の社会課題解決に貢献!
丸紅の電力本部長を務める横田善明執行役員は、本出資に関して「Azuriのユニークなビジネスモデルは、アフリカで成長しているオフグリッドエネルギー市場に大きな影響を与えると確信しています。世界のエネルギー市場は、新しい再生可能エネルギー技術とエネルギー効率の高い機器の導入により、急速に進化しています。
マーケットリーダーであるのAzuriと戦略的パートナーになれること、また彼らのソーラーホームソリューションとサービスが、アフリカのエネルギー分野や周辺分野における変革の触媒になることを嬉しく思っています」とコメントしています。
丸紅は、2018年にWASSHA社へ出資参画し、タンザニア連合共和国の未電化地域にて、地域密着型電源事業を行っています。
Azuri社とWASSHA社をプラットフォームとし、丸紅の持つ広範囲な事業分野・グローバルネットワークを掛け合わせることで、電力のみならず新たなサービスを供給し、未電化地域住民の電化、生活の質向上、情報格差是正という社会課題の解決への貢献を目指します。