ずっと浮いていられるよ! 「空飛ぶソーラーパネル」な自律ドローン

https://www.gizmodo.jp/2018/08/autonomous-solar-powered-quadrocopter-drone.html
まるで魔法の絨毯がヒラヒラ飛んでいるよう。
4つのプロペラで飛ぶクアッドコプター・ドローン。手のひらサイズから人を運ぶものまで、ホントに多種多様なものが開発されていますが……ほとんどが充電後に飛んで、戻ってからまた再充電をするのが主流なんじゃないかと思います。
じゃあ、太陽光で飛ぼうよ
でもせっかく太陽の下を飛ぶんだったら、太陽光発電しながらのほうが効率良くないですか?
ということで、シンガポール国立大学の学生たちが、ソーラーパネルを搭載してずっと浮いていられる自律ドローンを開発しました。
軽さと広さのせめぎあい
もはやドローンというよりも、空飛ぶソーラーパネルですね。
秘密は炭素繊維素材を使った構造と、超軽量なシリコン・ソーラーパネル。これが148個搭載されているのに、4つのローターとすべて合わせてたった2.6kgの重量しかありません。
それでいて表面積はおよそ4平方mとそこそこの大きさですが、これが自律飛行で、地上10mの宙に浮くことができます。しかも滑走路を必要とせず、その場で垂直に浮くのです。
太陽光さえあれば、使い方は無限大
このドローンは、工学科でイノヴェーション&デザインを学ぶ学生たちがアーロン・ダナー准教授の指導の下で作った試作品。彼は研究報告ページにて、このようにコメントしています。
私たちの航空機はオンボードのバッテリーに依存していないため、日光がある限り何時間でも飛ぶことができます。従来のクアッドコプター・ドローンとは異なり、飛行時間に制限されないのです
リモコン制御もGPSによる自律飛行も可能で、使い方はたとえば被災地にて緊急太陽光発電を提供したり、写真撮影や小型荷物の配送や現地の検査などにも応用が考えられています。天候が不安定な場合もバッテリーを搭載することもできるので、使い方は無限大。
未来のテクノロジーとその担い手
アジア初の成功となったこの無人ドローン。発想はシンプルそうに見えても、エネルギー効率や重量、推進力などさまざまな要素をもっとも効率的な数値にチューニング・キャリブレーションを合わせるのが大変だったそうで、学生たちにも良い実地授業となったようです。
今後は商業利用などに向け技術の研鑽をしていくとのこと。世界で役立つ技術に発展すると良いですね。